目次
FCに加盟するメリット・デメリット
前置き
昔ながらの御用聞きビジネスが流行る!
なんて特集もあったりしますが、実のところは便利屋です。
そしてFCはひと昔前とは変わり、あたらしいFC参入者会社も
見かけるようになりました。※あくまで私の感覚です。
ですが、巷には実際に便利屋を運営した経験もなく、
便利屋の意見を聞いたこともない人物が情報を発信しています。
目的はアフィリエイト報酬。
わずかな小遣いのために書いているのですね。
そこで、できうる限り、FCについての情報を
発信したいとおもい、当記事を記させていただきました。
ただし、私はFCに加盟した経験がない点を
考慮してお読みいただきたく願います。
ですので、「いや、そこは間違っているぞ」と
お感じであればコメントにて指摘していただくと助かります。
前知識
フランチャイズはビジネスのひとつの形態です。
フランチャイザーはフランチャイズを展開する法人(事業所)
「本部」とも言ったりします。
フランチャイジー(加盟店)はフランチャイザーに属する事業主です。
便利屋業界で言えば、フランチャイザーが「お助け本舗」や「家工房」。
フランチャイジー(加盟店)が個人の便利屋です。
なお、便利屋が集うSNS・電子掲示板ではフランチャイザーを
「本部」と呼ぶのが一般的ですね。
フランチャイズの大きなメリット
ブランド力です。
「安心できそうだな」
「間違いはなさそうだな」
というイメージ。
つまるところ、これしかないとおもっています。
画一された技術を習得して、型通りの研修を受けただけの
FC便利屋より、長年運営してきた個人の便利屋のほうが安心感はあります。
けれど、消費者は表面的な情報しか得られません。
有名どころだからとFC店舗に依頼する。
立派なのは看板だけだったとしても。
けど、それでいいんです。
便利屋に依頼する側としてはそれほど中身に気を
つかっていられませんし、判別がつきません。
だからこそ、全国的に有名な看板を利用できるというのは
大きなメリットなんです。
いまだに怪しげな商売とおもわれがちな便利屋(なんでも屋)。
依頼する側としては以下のような不安を抱きます。
「便利屋に依頼するなら本職の方に依頼しよう」
「便利屋に依頼するくらいなら無理にでも自分でしてしまおう」
「便利屋に依頼したいけど、どこも怪しい。やめておこう」
など、不安はつきまといます。
FC加盟はこれらの不安を払拭できる手段とも申せます。
便利屋を開業した当初は評価なんてほとんどありません。
口コミも期待できません。
よって、ブランド力は皆無。
個人であり、無名の便利屋がブランディングするのはむずかしい。
地域単位でも数年は必要でしょう。
全国単位であれば数十年。
資金を投下すれば時期は早められますが、個人では到底できません。
でも、一定のお金を払えばすぐにその問題は解決できます。
それがフランチャイズの加盟です。
フランチャイズに加盟すればその手間暇が省けます。
よって、スタートダッシュの面で非FC便利屋よりも有利となるわけです。
身もふたもなくいってしまうと、お金を払えば
下駄を履かせてもらるってことですね。
ブランド力を借りる以外のメリットは微妙
フランチャイズに加盟するメリットのひとつは
ブランド力を利用できること。
自身でブランディングする労働からは免れられます。
そして、もうひとつは「ノウハウの提供」
「フランチャイズに加盟すればノウハウもすぐに取得できる!」
なんて巷では書かれていますが、どうかなぁ~とおもっています。
なぜなら、技術の習得についてはほかでも代替可能であるためです。
そして、各フランチャイザーの技術はどこも大差ありません。
フランチャイズに加盟すると必ず「研修」と称して
技術習得期間を設けているのが一般的です。
その研修には、顧客宅の訪問時の挨拶の方法・電話の受け取り方や依頼情報の管理、
諸連絡などの基礎的な内容も含まれているフランチャイザーもあります。
ですが、企業に務めた方であればそのような基礎的な部分は
すでに習得済みのノウハウばかり。
細部に限っては便利屋ならではのコツもありますが、
こなしていくうちに身に付く部分です。
それに、便利屋だからといって何もかも自分で処理する
必要なんてありません。
フランチャイザーは全国展開が
基本的には商標ビジネスです。
「加盟店舗同士で情報交換ができる」
「お互い助け合える」
などの意見もあるでしょう。
しかし、おなじレベルの店舗同士での交流になりがちです。
そして、オーナー同士で競合でもありますから
それほど「助け合い」には期待できません。
フランチャイズ加盟のデメリット
まず、初期投資が発生すること。
自分で便利屋を立ち上げるよりも数倍~数十倍の金銭が発生します。
※便利屋の立ち上げ方に個人差が生じるための差です。
初期投資については他サイトでも語られているので、
多くは申しません。
金銭面よりも、人によってはこれは大きなデメリットと
感じるのは「縛り」です。
加盟店になると本部からあれこれと指図されます。
これはブランド力を借りているので当然だとも言えます。
フランチャイジー(加盟店)はフランチャイザー(本部)から
あくまでもブランドイメージを享受している身分です。
そのため、ブランドイメージを損なう行為はできません。
宣伝をする際にも規定違反ならないよう注意をされるはずです。
のぼり旗についても細かく指定されるFCもあると聞いています。
「独立したのに、思うように運営できない」
こう不満を抱く方もいるはず。
何もかも自分のおもったように行動したい人は
その規制が我慢ならないでしょう。
ただ、個人的には心情的な面でのデメリットが大きいとおもいます。
「全国展開をしている大手便利屋に加盟しているので大丈夫だろう」との
安心感から本部に依存的になる可能性があるためです。
事実、ネット上では依存的になり、稼げない運営状態に
陥った方の体験談・書き込みが見受けれます。
フランチャイザー(本部)からの支援に期待して、
結局、おもったより稼げない。
本部に期待しすぎると廃業に追い込まれます。
どちらかというと退職金でまとまった資金がある人。
脱サラではじめた方こそ注意するべき事態です。
加盟費をなんとか捻出して、加盟する人は
本気度が違いますから。
起業・独立は会社員とは別の生き方です。
上から来た作業を処理するだけの会社員とはちがいます。
自身が経営者であるとう意識をもたないと潰されます。
会社では有能だった人が独立するとなぜか失敗するケースの
原因のひとつです。
どちらが悪いということではなく、会社員に最適化されているか経営者に
最適化されているかのちがいでしかありません。
加盟せずともなんとかなってしまうタイプの人
「FCに加盟しないとどうしても不安だ」という方は
加盟すればいいとおもいます。
やり方は人それぞれですから。
でも、気になるのは
「FCに加盟しなくても上手くいく人はいないのか?」
はっりきりとは申せませんが、これは傾向があるんです。
それは、なんらかのウリとなる技術を習得している人。
業界平均以上の技術や、需要に対し供給がすくない仕事が
こなせる人は上手くいきやすい傾向があります。
先述したとおり、FCに加盟する最大とも言えるメリットが
ブランド力を借りられること。
何年もかかって気づくブランドイメージ。
そのイメージである商標利用権が買えるってことです。
ですが、ウリとなる技術を持っていればあとから
ブランド力はついてきます。
なにも全国区を目指すわけではないでしょう。
複数の市町村でブランドを築けばくいっぱぐるのは
なかなかありません。
「〇〇区でXXサービスを受けるならここ!」
こういうポジションにつけばいいだけですから。
便利屋でなくとも事業体を継続するのに
必要なのは以下の 3つです。
- 看板(ブランディング)
※知名度をあげていくこと - 集客
- リピーター
まず挙げられるのは看板です。
日本人は本当に肩書き、見た目に弱いので看板に注目しがちです。
脱サラするときに上司や同僚に言われがちな
言葉にも影響が及んでいます。
例:「おまえにお客さまがついているんじゃない。会社の看板に
お客さんがついているんだ」
ですが、優先度が高い順となると筆頭にあげあれるのが集客です。
集客さえできていれば最悪でも食っていけます。
便利屋はさまざな悩み事を解決して日銭を稼ぐ仕事です。
依頼をするお客さんの本音としては以下になります。
「自分の悩みを解決してくれるのであればどの便利屋でもいい」
そのため、優先度順は以下となります。
- 集客
- リピーター
- 看板
以上。
技術がなくても他業者に仲介することで利益は得られます。
よって、ウリとなる技術がある人。
そして、集客に自信がある人であれば
フランチャイズに加盟するメリットはそれほど
ないのかなと、個人的には感じます。
ただ、大手便利屋FCの看板があれば集客効率が
増す点は否定できません。
リピーター獲得戦略
フランチャイザーからほぼ必ず受けるであろう説明があります。
それはリピーターについての説明。
月商 100万円で 年商1200万円の人と、
月商 20万円で 年商 240万円の人をわける差。
それはリピーター戦略です!
などなど。
効率を考えるとどうしてもリピーターが必要です。
リピーターを抱えるほど売り上げは安定するためですね。
新規客ばかり追っていると疲弊するだけですから、
フランチャイザーの説明はもっともです。
しかし、具体的なリピーター獲得についての具体的な
説明・指導は期待できないでしょう。
「料金以上のサービスを提供する。そして丁寧な接客を心掛ける。
それを心がければ自然とリピーターは生まれる」
耳に聞こえがよい言葉。
納得できます。正論です。
しかし、あまりにこの金言を真に受けると失敗します。
なんらかの理由で成功した人の後付けである可能性が高いんです。
それに気づかないといけません。
FC便利屋オーナーが陥りがちなポスティング依存
便利屋FCは、集客面でのサポートが貧弱です。
※すべての便利屋FCの内部事情を深く把握しているわけではありません。
集客用のチラシも画一されたものでしょう。
均一化されがちなフランチャイズの便利屋であっても
主なサービス・運営者の年代・顧客層・地域など、
店舗ごとの特色があらわれるので、その店舗にあった
チラシにする必要があるのは当然。
なのに、画一されて「どこもかしこもおなじ」に
なってしまいがちであると推測できます。
本部から渡されたチラシを愚直に配りつづけたのに、
稼げず、本部の愚痴を言い続ける人生は嫌でしょう。
本部から言われたとおりにするだけでは
まず稼げないという事実に気付いていただきたいです。
加盟店が儲かろうが廃業に追い込まれようが
本部は儲かる仕組みになっています。
フランチャイザーになるための書籍も発行されていて
法律面でもがっちり対処できるノウハウがすでに編まれているんです。
ビジネスですからお互い利用するのは当然としても、
本部に有利すぎる印象はぬぐえません。
このポスティング依存ともいうべき状態は、
体力のある人こそ、注意が必要でしょう。
なぜなら、配れちゃうから。
がむしゃらにポスティングを継続してしまいます。
体力が続くので、他の方法をしようという考えがなかなか浮かばない。
「500枚 ポスティングしたら3件は見積もりの電話があって、そのなかの 1件を
受注できた。もっとポスティングを頑張ろう!」というわけです。
※これでも反応率はかなりよい方です。
ごり押しポスティングは続かない
開業初期の方に多いのがポスティング自慢です。
ポスティングを重視しすぎてリピーター獲得をおろそかに
してしまうと、まず、息切れします。
どうしてそれほど強く言えるのかというと、私自身が
失敗した経験があるためです。
そして、失敗して便利屋を廃業し、他業種にながれた人たちも見ているためです。
※ただ、便利屋で提供しているサービスが好評になり、便利屋を廃業した人も存在します。
いざ、自身がビジネスオーナーになると、どうしても
目のお前のお客さん(新規客)を追ってしまいがちです。
不安なんですよね。この先も仕事があるのか。
その仕事が続けられるのか。
どんなに頑張っても毎年、一定数のお得意さんは消えていきます。
ビジネスの形態・条理だけではなく、便利屋オーナーという
身分も影響していきます。
すべてにおいて自己責任の世界であるためです。
会社員のように賞与も、手厚い福利厚生もない。
仕事をとって来てくれる専門部隊(営業)もありません。
難題に直面したら意見をくれる上司もいません。
雑用をタダで押し付けられる後輩や部下もいない。
業務に必要な機材も貸与されません。
あれだけ使っていたコピー紙だって、インク代だって
馬鹿にならないと感じるでしょう。
脱サラ起業をして、社員時代を懐かしむ人がいるのも
わかります。
精神的にも孤独を感じてしまうんです。
だから「もっともっと」と、新しいお客さんを渇望する。
いちどお客さんになってくれた人もわすれて。
リピーター戦略についての知識を得るにはこの本
セールスが得意なのに、優秀な方が意外にはまりがちです。
リピーター獲得についての初心者本としては以下の2冊をおすすめしています。
・「1回きりのお客様」を「100回客」に育てなさい! (Do books) [ 高田靖久 ]
・お客様は「えこひいき」しなさい! 3倍売れる「顧客差別」の方法 [ 高田 靖久 ]
リピーター獲得が以下に大事であるのか、また、
リピーターになってもらう方法が記されています。
上記の 2冊を読んだら鉄板本である神田昌典氏の
「口コミ伝染病」を読めば、リピーター獲得についての
知識は十分に得らえるでしょう。
あくまで自営業(個人事業主)の範囲ですが。