駆け出し便利屋が受注しやすい仕事とは?
開業初期は仕事がありません。
コネがない限りはすぐに仕事(依頼)が来ることはありません。
ですが、受けやすい仕事を知っておけばその状況を脱しやすくなります。
「こういう仕事もできますよ」
「この仕事であればお安くできますよ」
「一括でウチに任せてくれるのならば料金を節約できますよ」
など、提案ができるためです。
提案の方法によっても、受注率は変わります。
しかし、提案の核となる実作業を知っておかないと提案を作れません。
駆け出し便利屋さんがとりやすい仕事には傾向があります。
それは業種の隙間を狙う仕事。またはグレー案件といわれる仕事です。
グレー案件は当ブログでも説明してきた通り、いわゆる汚れ仕事。
法的・倫理的にぎりぎりの仕事ですね。
グレー案件を受けすぎるとその方面の仕事しか来なくなってしまいます。
リスクはあるが、効率的にお金を稼ぎたい。
そういう人であればグレー案件を受けても良いでしょう。
しかし、まっとうに便利屋を続けていきたいのであればグレー案件は受けてはいけません。
なので、今回は便利屋らしく隙間を狙う仕事を紹介します。
いろいろとバらしてしまうとクレームが来るので、一部だけを明かします。
マンション・アパートの共有エリアの清掃
技術もなくこれといった資格があるわけでもない。
そのような駆け出し便利屋さんがするべきなのは簡単な清掃作業です。
と、いいますか簡単な清掃しかできません。車両も人員も装備もない。
専門業者に毛が生えた程度ですらないのですから。
なお、私もそういったタイプでした。
専門的な技術や時短テクニックが必要となる
「空き室清掃」や「原状回復」はまずできないでしょう。
できないことはありませんが、いきなり受注するのはハードルが高すぎます。
それにいきなり空き室清掃・原状回復の仕事はまず来ないでしょう。
なにせ実績も装備も整っていない駆け出しであるからです。
ならば、どのような仕事があるのか?
そのひとつに「共有エリアの清掃」があげられます。
マンションはひとつの業者だけが入っている(関係業者となっている)わけではありません。
塗装工を含めた内装業者・電気関係・水回り関係の業者・その他メンテナンス業者・清掃業者など。
※サービス内容が重複している業種が複数関係しているとおもっても間違いではありません。
実績のない便利屋が食い込めるのは、せいぜい清掃業。
それも室内ではなく室外の範囲です。
もちろん清掃専門業者も共有エリアの清掃サービスを提供しています。
ですが料金はそれほど安くない。
当然です。専門業者として請け負っているのですから安値のはずはないですからね。
依頼者からすれば「ちょっと高いな」とおもいやすい。
なぜなら本当に簡単な作業だから。作業に関して割高だと思いやすい傾向にあるのです。
共有エリアとは玄関・正面フロア・踊り場・階段を指します。
具体的な作業は以下。
(例)
箒で掃き掃除
集合ポストの手入れ
マンション住民ゴミ置き場の清掃(仕分け含む)
建物周辺(花壇・駐車場・敷地内)のゴミ拾い
など
自分でもできるけれど、やりたくない作業。
汚れやすく面倒くさい作業です。
必要な道具も一般家庭の物で充分。
箒・ちりとり・ゴム手袋・ゴミバサミ・クロスがあればこなせます。
ちなみに自前でちりとりを用意するときは取っ手付きのロングダストパンがおすすめ。
かがまなくて済むので腰痛対策と作業効率がアップします。
また、シール剥がしスプレーがあると便利です。
エーゼットさんの「雷神」です。
※なお、においが強いので家庭用には別商品を使うのが無難
私が清掃業をしていた頃からお世話になっているラベル剥がしで実力は確認済み。
なお、シール剥がしに使うヘラはプラスチックヘラからはじめてください。
プラスチックですので、ガラス・鏡面・金属部を傷つける心配がなくなります。
昔は小さなヘラが付属していました。
もし、付属品があったとしてもギターのピックみたいに小さいでしょう。
作業効率が悪すぎるので別売りのヘラを購入してください。
掃除の仕事を受注した際、へばりついたシールをはがしておくと
高評価につながるので本当におすすめ。
また、作業に必要な道具も依頼者側で用意されているケースは珍しくはないです。
依頼者側も高圧洗浄機・ポリッシャーが必要とされる作業については専門業者に任せるでしょう。
業者が使う無飛散高圧洗浄機は数万円で購入できます。
しかし、高圧洗浄機をかける前の作業段階において、別機材を使う場面もあるのがほとんど。
また、コード(ケーブル)の取り扱いに慣れていないと事故も起こりやすい。
巻き方・伸ばし方をとっても多少のコツが必要です。
機材も経験も足りていない開業初期であれば依頼があっても断るか、
提携業者に紹介するにとどめてください。
ただし、前職の経験がある方は別です。
外から内へのセオリーで大金を稼ぐ
「専用機材を使わない共有部の清掃でしたらこれくらいで請け負えますよ」
「共有部をスポットではない定期清掃で依頼していただければお安くできますよ」
など、提案の仕方が見えてきたはずです。
できれば価格面での勝負は避けたいところ。
でも、駆け出しの頃は仕方がないでしょう。
あくまでも便利屋戦略の「きっかけ」「導入部」に過ぎません。
利益がでるだけ御の字とおもってください。
なお、以上の作業では積み重なった汚れは落ちません。
なので、年に数回は本格的に共有部の清掃が入るのが一般的です。
そういったときはマンション管理者・オーナーがいつも使っている清掃業者に頼むはず。
そこに食い込めるかどうかは便利屋さん次第。
重要なのは「駆け出しでもできる」と判断されている点。
それほど難しい作業ではありません。
ですが、便利屋のセオリーである「外から内へ」の第一歩は踏み出せています。
次に狙うのは室内清掃。汚部屋や修繕が必要ではない範囲であれば一般家庭で
用意できる道具類で充分こなせます。
室内清掃が受注できなくても、信頼を獲得できれば買い物代行や系列マンションの
清掃業務を任される可能性もあります。それに大きいのが「紹介」でしょう。
依頼人と信頼関係を築けていれば、相談をされることだってあるんです。
「え? なんでそんなこと聞くの。その手の専門業者に聞けばいいのに」
そんな相談を持ち掛けれるのが便利屋です。便利屋という肩書が活きる場面でしょう。
そこででかい案件を「紹介」できれば仲介手数料として数万~数十万円が入ってきます。
俗っぽく言えば口利きです。それだけでお金がいただける。
提携業者に「こんなことできる?」と、仕事を仲介する。
実際の作業はしていなくてもまとまった額が手に入るのが便利屋です。
依頼者と信頼関係を築けたご褒美みたいなものとおもってください。
たま~においしい思いをする便利屋という業種ですからね。
みなさん言わないだけで、裏でおいしい思いをしてるんですから。
当ブログでは暴露しませんけど。