目次
相談者さま情報
年齢:20代
性別:男性
職業:便利屋
状況:見積もりサイト・受注サイトにおいて競合に競り負けている
相談「見積もり時点でお客さんに逃げられてしまいます」
対面であれば説得もできる自信があるのに、受注に結びつきません。
はじめまして。Aと申します。
私は現在、便利屋をしています。
副業ではなく専業です。
最初は会社員(サラリーマン)でした。
就職も上手くいったほうで、第一志望の地元で知らない人はいない
ほどの企業に新卒入社もできました。
仕事内容に不満はありません。
上司とのなかも良好です。
ですが、自分自身で生きてみたいと思うようになったのです。
なんといいますか、組織に属せず「自分の腕」を試したいと思いました。
組織の一員としてではなく自身の手でお金をいただく実感が欲しかったの
かもしれません。
一社員として生きていけば安泰だとおもいます。
各企画においても会社や外部業者に、上司・部下がサポートしてくれます。
けれど自分が達成したわけではないんですね。
結局、会社の利益をあげたのは私ではなくグループなんです。
企画を成功したり、受注競争を勝ち抜いても、主導をしたのは私の上司であり、
形づくったのは上司の上司です。
どうしても満足感?というのか、もやもやしてました。
そして、退職。
両親や同僚に「馬鹿な真似はやめろ!」と止められたのを
ふりきり便利屋を起業。
ドラマや漫画で影響されていたのもあって便利屋には
あこがれていました。
実際には「誰もがしたがらない」仕事だらけで
ギャップに戸惑ったこともあります。
でも、自分で稼いでいる実感。お客さんにサービスが届いている
実感があってやりがいがあります。
ただ、仕事がなかなかありません。
普段お世話になっている提携業者さんに相談したところ、
某マッチングサイトを薦められました。
登録するとメールが届くのですが、それは私(便利屋)を指名した
メールではなく、「お知らせ」です。
「神奈川県xx市で5千円で引越しを手伝ってくれる業者さま募集中!」
とある依頼者が条件に適した業者(便利屋)を探している、という
情報を与えてくれるだけでした。
結局は、ほかの便利屋とその依頼予定者を奪い合わなくてはなりません。
けれど、私はいまのところ全敗中です。
どうしたら受注できるのでしょうか?
回答「値下げ競争に打ち勝っていない可能性あり」
一括見積もりサイトや依頼掲示板(以下、依頼掲示板)に頼るのはお勧めできません。
利用はあくまで初期運営時にとどめておくのが無難です。
ただ、一件も受注できない場合には提案の仕方に問題があるとおもいます。
実は私も利用した経験があります。
「発注側(依頼者)」として。
依頼掲示板を利用する方というのは
・どこに依頼すればよいのか分からない方
・低料金で依頼を受けてくれる業者を探している方
の二つに大別できます。
利用数が多いのは後者です。
依頼するのが明確な仕事であってもわざわざ
依頼掲示板を利用する方が伺えます。
利用する側の狙いは「値下げ競争」。
自分という依頼者を各業者が奪い合ってくれる状況を求めています。
「安かろう悪かろう」とは理解しています。
本当に重要な依頼であれば専門業者や、
信頼のおける業者に任せているはずです。
前提として、依頼掲示板を利用している方は、
「安さを求めている」と思っていただいても間違いではありません。
打開策は以下となります。
・競合他社より安さをアピール
・実績を掲げる
以上です。
依頼掲示板だと、たぶん依頼予定者側と交流ができるはず。
書き込みができるはずです。
そこで、見積もりを提示し、自社サイト(ホームページ)URLを掲載して呼び込みます。
※規約違反となる可能性もあるので注意!
自社サイトに実績ページがあれば読んでくれます。
提示料金と実績、そして依頼予定者の条件が合致すれば
受注できるはずです。
依頼予定者ががっかりするパターン
依頼掲示板利用者に門前払いされるパターンがあります。
それは提案時に見積もりを一切提示しないこと。
(例)「実績は豊富です!去年は20件以上をこなしました。
実際の料金は当社ウェブサイトを参照してくだしさい。
自社ウェブサイトURL:xxx」
この書き込みを見たお客様は、ウェブサイトURLを
踏んでくれないかも知れません。
ここが最初の離脱要因。
最初から見積額を提示した業者に注目するのは当然です。
そして、次のがっかりパターンは、
「料金が変わっていないこと」。
依頼予定者の視点で捉えてください。
安さをもとめて依頼掲示板を利用したのに、
相場と同じ料金でしか提案してくれない業者が
あらわれるとイラッっとします。
その前に、依頼掲示板を利用しているということは
自社による宣伝・広告によって得た受注機会ではありません。
お金・労力が、かかっていません。
業者側はほとんどノーリスクで得た機会であるのに
業者側がまったく値引きしていないと、依頼予定者は
イラッっとします。
「安さを求めて来たのに、わかってないなー」と。
提案の仕方で、差をつける方法もありますが、
公の場で、まず「交渉」の機会を勝ち得るには
安さで釣る必要があります。
まずは「安さ」で勝負してみてそれでも受注できない場合には
提案の仕方、または信用面(ウェブサイト掲載情報)が足りていない
のかもしれません。
待ちぼうけタイプになる危険性
一括見積もりサイト・依頼掲示板などはあくまで開業初期の
サポートとしてお使いください。
依存してしまうと、自社による集客がおざなりになります。
「依頼がこないかなー」と、一括見積もりサイトやマッチングサイト
よりもたらされるメールをずっと期待することになりかねません。
補足説明-依頼掲示板・マッチングサイトについて
一括見積もりサイトやポータルサイト、街掲示板へ登録すると、
受注の「機会」をいただけます。
機会だけです。
便利屋をはじめ、ハウスクリーニング・遺品整理業などをしている方のもとへ
「登録をすすめるメール」が届くのですね。
で、登録するとそのサイトの「登録業者」となる。
基本無料で利用できます。
ただ、なかには売り上げの5%~10%を徴収される
タイプのサイトも存在します。
仲介料金・紹介料金との名目で徴収され、運営費に
まわされるという構造です。
とはいっても、仲介料金としては適正です。
前払い制でもないので、ほぼノーリスクで利用できちゃいます。
なんの人脈もない、宣伝・広告資金もないのであれば
無料で利用できるサービスは利用するのも大いにありです。