個人宅の室内清掃を請け負ったとき、用意して欲しいのがクレンザーです。
理由はシンク周りの磨きに必須のため。そして好反応を得られやすいからです。
今回は営利事業らしく、費用対効果の面から見たシンク周りの磨きについて説明します。
コスパ重視の磨き作業に必須のクレンザーは?
「ピカール」または「ジフ」を用意しておけばOK.
説明終わり。本当にこれだけです。
すこしでも清掃業に関わった方であれば納得がいくでしょう。
しかし、これだけでは説明不足なので続けます。
初心者にありがちなミスを述べます。
それはクレンザーをつけるモノについて。
まず「食器用スポンジ」にそのまま付けるのは避けてください。
「ああ、知ってる。固いほう。裏面を使うんだよね」ではありません。
それだとクレンザーが吸収され、無駄にクレンザーが消費されてしまいます。
スポンジに水につけてしめらせてからクレンザーを付ける方もいますが、
これもおすすめできません。
水とクレンザーが混じり、ボタボタと雫が垂れて周囲を汚します。
手軽なのはラップです。
ラップを 20cm~30cmほど出して切り、丸めます。
そのラップのかたまりにクレンザーをつけて磨くだけです。
円を描くようにムラが残らないように磨いていきます。
ゴシゴシ磨くというよりはクレンザーを滑らせる感覚ですね。
数回も経験すればコツはつかめます。
亀の子たわしでもダメというわけではありません。
しかし、効率が悪くムラがでやすくなります。
金属たわしはステンレスに傷をつけやすいので使用しないでください。
スポンジにラップを巻き付ける方もいます。
弾力があり、クレンザーを無駄にしない良い技です。
しかし、こまかい場所、指先が入りにくい個所を磨く際には不向き。
そういうときはラップだをひも状にしてひっかけながら磨いてください。
ピカール・ジフのどちらもスーパーで売っています。
ただし、ピカールは缶に液体が入っています。つまり場所をとります。
小型サイズも売ってはいるものの、取り回しついてはジフに軍配があがります。
中身についてはさほど差はないので、こだわりがなければジフを買ってください。
現場に1本持っていけば安心できます。
掃除道具一式をポリバケツに入れて持ち運ぶとき、
ジフの容器のスマートさを思い知るでしょう。
なお、ジフは数種類売っていますがノーマルで充分です。
私は違いがわかりませんでした。違いあるんですかね?
仕上げについて
クレンザーで磨いたあとは柔らかい布(クロス)で拭き取ります。
水で濡らした布で拭くとクレンザーと汚れがまじりあった液を生産することになります。
固く絞った布であれば大丈夫です。
蛇口・シンク周りであればそのまま水をかけても洗い流す。
そのあとに乾拭きすればおわりです。
なお、使用する布によっては「拭きムラ」が生じるとおもいます。
繊維のあとが残る場合もあるでしょう。
対策としては「ふきあげはすこし高級なクロス(マイクロファイバークロス)を使用する」
「一定方向にふきあげる」があげられます。
簡単なのはキッチンペーパーです。
繊維残りもなく、コツが要らないのが理由です。
乾いた布で大体の水け気をとる。
そのあとにキッチンペーパーで小さい水滴を吸収する感じで軽くふくだけ。
キッチンペーパーはおおざっぱに作業してもふきムラが残りません。
時間短縮(時給をあげる)ためにも数枚は常備しておきたいです。
以下はピカール液(ノーマル)で蛇口を磨いたビフォー&アフターを写した画像です。
時間は約5分。ラップは40cm幅(20cm×2回)を使用。
スパチュラでカビ・汚れの塊を軽くとっています。
特殊なクロスは使用せず綿のタオルを使用。
ふきあげはキッチンペーパー2枚を使用。
【画像】ビフォー&アフター
クリックすると拡大表示されます。
以下の画像はピカール液を塗布して軽くこすった場面。
以下はスパチュラで溝につまった汚れをかき出しているところ。
傷をつけやすい荒業なので注意が必要です。
研磨といっても浅いです。表面の細かい傷は残ったまま。
しかし、この程度でも十分喜ばれます。
ピカールはジフと比べても少々灯油系の臭いがきついので、気になる方は香料入りのジフを選んでください。
ただし、私はピカール派です。理由は汎用性が高いから。
作業後・作業中の注意点
クレンザーを使用した作業後は手を洗ってください。
クレンザーには研磨剤が含まれています。
クレンザーが付着した手で目をこすってしまうと眼球を傷つけるおそれがあります。
良い意味での「手抜き」が必要
便利屋に清掃を頼む方はそれほど期待はしていません。
細部まで清掃をしてもらおうとするのであれば最初から専門業者に依頼します。
注意:清掃サービスを売りにしている便利屋は別です。
あなた(便利屋)もそれほど細部まで清掃しようとはおもわないはず。
なぜなら、それだけの料金を貰っていないから。
事業者としての観点から見てください。
そうしないといつまでたっても儲からない仕事ばかりする羽目になります。
どこまでやるのか?
料金分に見合う作業を見極める。
この視点がないと生き残れません。
よくあるセミナーや情報商材では以下のような説明をしています。
「お客様の期待以上の仕上がりを提供しましょう」
「お客様の予想以上のサービスを提供しましょう」など。
しかし、便利屋を運営していけばそうそうできないと体感してきます。
こういったセミナー講師やコンサルは良い顔をしなければならないため、
上記のようなある種、すっとぼけた事をのたまうのです。
あの方たちは分かってて言っています。
外面を良くしなければならないためですね。
未経験から便利屋を開業した方にありがちです。
頑張りすぎて無駄に疲弊する。しかし実入りはすくない状況。
「便利屋って意外と儲からないんだな」または
「まだまだ頑張りが足りない」と考えてしまい、希望を失う。
真面目な方によくある傾向です。
なぜそのような状況に陥るのかというと、事業者目線が欠如しているためです。
社員(会社勤め)であったら優秀な人が、独立するとふるわない理由のひとつがこれ。
便利屋は決して口にはしませんが、ほどよく支障をきたさない程度に手抜きをしているものです。
批判があるかもしれませんが事実。そりゃ、付き合いもあるので内情は知っています。
便利屋は営利事業。料金をはるかに超えた作業はしません。
サービス精神旺盛な便利屋からつぶれていきます。
自分にとってコスパが良い作業方法、手抜きの仕方を体得してください。