便利屋(自営業)のはじめ方や、開業・運営についての情報は
いまではネットで簡単に入手できるようになりました。
ですが、注意してください。
あなたに合った情報とは限りません。
選別が必要なんですね。
間違いか正しいのか、も重要ですが、
それよりももっと重要なのはあなたのモデルケースに
沿っているかどうか。情報の親和性です。
私の狭い経験からの推測で申し訳ないのですが、
便利屋には大きく分けて 2パターン存在すると言えます。
ひとつは土台があるケース。
もうひとつは、なにも土台がないケース。
この「土台」とは、便利屋を開業する前にすでに
便利屋に活かせる技能を指します。
他の事業をしていて、便利屋という枠組みに移行する人。
会社員時代にすでに技能を身につけた人も土台がすでにできていると言えます。
引き継いでいるかどうか、なんて要因もありますがこれは
また別の機会に説明させていただきます。
その、すでに土台ができている人物が便利屋を開業し、
自身の経験をブログ・SNS・YOUTUBEなどで情報発信する。
ありがたいことです。
ですが、そのまま真に受けるのも間違いです。
真に受けるといいますか、その情報をありのままに
自身に適用するのはむずかしい。
便利屋を運営する上での骨子は普遍的なものです。
しかし、その他の付随する個々のノウハウに関しては人によります。
受け手によって合う、合わないがあるのですね。
なぜなら、人によって便利屋を開業する前の状況・身分が異なるためです。
技術の有無などもあるでしょう。
私の場合は「ご挨拶」ページにもあるように、まったく
何も持たない状態から便利屋をはじめました。
正社員経験もありません。貧困家庭の生まれです。
当然ながら、まとまった資金もないのでフランチャイズや
誰かに指導を受けるのもむずかしい。
失敗を繰り返し、高い授業料を払って業界内の道理・技術を
学んでいくしかない。
ホワイトカラーの正社員経験もないので「メールの文例集」も買ったほどです。
電話の応対方法なんて知りませんよ。
それほどできない男だったんです。
なので、痛手をなんとか回避するために、
書籍・ネット・動画配信サイト・SNSから
できるかぎり情報を集めた過去があります。
実際に、集めた情報を参考に便利屋の実務をしていくと
「あれ、なんか違うぞ?」と首をかしげる場面がたびたび発生するんですね。
うまく消化と言いますか、適用できないのです。
理由は情報発信者と私の出発点の違いでした。
便利屋を開業する方は千差万別です。
誰も彼もが私のように徒手空拳でフリーターからいきなり便利屋を
始めるわけではありません。
フリーターだったとしても、まとまった開業資金があった人。
現業ですでに独立できる技能を身につけてから便利屋をはじめる人。
脱サラをして便利屋をはじめる人。
なんらかの組織・団体の後援を受けて便利屋をはじめる人。
夫婦で便利屋を起業する人。
親が運営していた便利屋を受け継いだ人。
体力差・学歴の違いだってありますよね。
そのため、誰に対しても「しっくりくる」情報はなかなかありません。
齟齬が生じてしまうのです。
合う、合わないがあるというわけです。
当ブログもおなじです。
とある人にっては役に立つ、別の人にとってはまったく役に立たない。
それで良いのです。
重要なのは自身にとって合う情報の選別です。
人によっては「情報を発信する人物を見る」と警告を鳴らします。
自身に近しい出発点を持つ、人物を参考にしろってわけですね。
たとえば、あなたが40代半ばで脱サラをして便利屋を始めようとします。
まったくの未経験の分野ですから情報を入手したい、相談もしてみたい。
ならば、あなたと同じように40代半ばで脱サラをして、便利屋を
運営している人物を見つけてモデルケースにする。
このような考え方です。
しかし、私の考えは違います。
自身の立場に置き換えて有益であればとりいれるべきです。
何もかもを参考にしている人物の意見をそのまま受け入れるべきではありません。
それだとあなたは信者です。相手は教祖さまでしょう。
なにより、自身とまったくおなじ出発点から便利屋を開業する人物を
見つけるのは難しい。
見つけたとしても、その人物が情報発信をしているとは限りませんから。
ただ、選別眼や情報収集能力に自信がない場合には
自身に近しい状況から便利屋をはじめた人を
参考にするのは有効です。
「この人に決めた!」とおもったら徹底して真似すると良いでしょう。
再現性が他の人物を参考にするよりも高いためです。
すでにあなたと同じ出発地点から旅立って、目的地に着いた
先人がいるんですからね。
真似して損はありません。
真似して合わなかったらやめればいいだけです。
一番悪いのは、誰も彼もの意見をそのまま鵜呑みにする行為なのですから。