地元密着型の便利屋だとしても、リスティング広告は効果があります。
地元という制限があるからこそ、リスティング広告が活きるとも言えます。
ですが、リスティング広告の悩みのタネは広告費用。
無駄にクリックされるだけでもお金が飛んでいきます。
理由はキーワード選定が的確にできていないこと。
もうひとつは、想定していないワードで広告が表示されてしまうことです。
後者はすぐに対策が立てられるのでお試しください。
目次
お金にならないユーザーを呼び寄せる行為をしないために
お金にならないユーザーを呼び寄せる愚かな行為をしないために、
除外ワードを設定しましょう。
話題の退職代行を例にあげて説明します
話題の退職代行を例にあげます。
退職代行が話題になる以前、2014年ごろですね。
退職代行関連のアドワーズ広告を調べたことがあります。
「退職 電話代行」の検索結果をGoogleで調べてみると、
法人向けの電話代行(秘書代行)会社・コールセンター会社ばかりがヒットしていました。
退職に関しての電話連絡には一切関与していない会社ばかり。
中小企業の社長向けのサービスを提供している会社が
アドワーズ広告の上位を占めていました。
おどろきです。
退職にまったく関与しない業者・法人がリスティング広告に出稿していたのです。
当時から退職連絡の代理サービスは存在していたので、
意図せず誤クリックした検索者(ユーザー)もいたはず。
これでは広告予算が無駄に消化されていくだけ。
企業を対象にしたビジネスをしているのに、
「退職を検討している個人」を集めているのですから。
広告文も退職代行業者であるとも読める文章でした。
※退職代行が話題になっていない当時の出来事です。
検索ワードと広告の乖離
先ほど、「退職代行 求人」というワードで検索したところ、
退職代行業者のリスティング広告が表示されました。
いづれも退職代行スタッフの求人はしていません。
検索ワードと実態が乖離しています。
利益につながらないユーザーをお金を払って呼び込んでいる状態ですね。
おそらく、広告運用に長けた同業他社はほくそ笑んでいることでしょう。
なぜ、利益につながらないのか?
あなたならば直感的におわかりのはずですが、すこし考えてみましょう。
このワードの検索意図は以下の2通りが考えられます。
ひとつは、退職代行のアルバイト・社員になりたい人が
検索したため検索窓に打ち込んだ。
もうひとつは、「退職代行の求人状況」だけを確認したい人です。
前者は退職代行業で働きたい意欲をもった人が検索しています。
しかし、後者の場合にはさまざまな状況・検索意図が考えられますよね。
ありがちなのは個人ブロガーの調査。
ブログに退職代行業者の記事を書くために上記のワードで
調べたと推測ができるのです。
求人情報をまとめ、記事にしたいので「退職代行 求人」と、
打ち込んだだけかもしれないのです。
単なる興味本位で検索をした人だっているはずです。
どちらにしても「退職代行 求人」では成果がでない
可能性が高い。※コンバージョンに到達しない
検索ワードの意図を考えれば推測はできるはず。
「退職代行 求人」で検索した人(ユーザー)は、
働く意欲を持っているのであって、退職代行サービスを
利用しようとは思っていないためです。
これでは見込み客にもならない人物にお金を払っているのも同然。
冷やかし客に対し、無償で金銭を渡す商売人はいないでしょう。
でも、無意識に似たような行為をしている商売人はすくなくありません。
私もそのうちの1人でした。
いまでも似たような行為を気づかずに犯しているもしれないのです。
除外ワードの参考例
部分一致で済むワードも、あえて略さずに表記しています。
ご自身のウェブサイト・ランディングページに
合わせた設定をおねがいします。
料金に関するワード
- 格安
- 安い
- 高い
「サービス名 格安」で検索する人を想定しての除外ワード。
相場よりも小予算でサービスを受けたい人が打ち込むワードだと推測できます。
なにが格安なのかは、予想通り「料金」です。
「サービス名 料金 安い」と検索する方もいます。
高級路線の商品を取り扱っている。
すでに他社との差別化ができているのであれば除外するべきです。
低価格路線をとっている業者。
実績を得るためにとにかく仕事(依頼)が欲しい
駆け出し便利屋であれば除外しないでください。
地域限定での出稿であれば、「サービス名 格安」
なお、「高い」は、サービスの料金相場に不満を
持ちがちな人が検索しやすいワードです。
コンバージョンにつながる可能性は低いでしょう。
上級者であれば料金相場に不満を持った人を
狙って(狙った広告文章で)集客をするため、
あえて除外しない場合もあります。
(例)「xxは実は高くない。これだけの料金でxxできる」
信用面に関するワード
- 被害
- 詐欺
- ぼったくり
- 悪徳
- 口コミ
※競合会社にネガティブキャンペーンを仕掛けられたときだけ
業種・サービスに対して、快くおもっていない方が
検索する可能性があるワードです。
これらのワードでリスティング広告が表示されると
ネガティブな印象を与えてしまうおそれもあります。
競合から「口コミ」に関するワードでネガティブページを
作成された場合、「口コミ」は除外するのをおすすめします。
わざわざ自社のありもしない悪評を、お金を払って喧伝する必要はありません。
競争が激しいサービスや、業種の方は真っ先に除外すると安心できます。
直接的に会社名は明記せずとも、業界に詳しい人ならばわかる情報を
提示し、違法ギリギリのところで競合の悪評を流す人間もたしかに存在します。
ネガティブキャンペーンの「ほのめかし」ですね。
わかる人には伝わるように他社の悪評を第三者を装って伝える。
意地の悪い人物が使う手法です。
そのため、リスティング広告をはじめたら必ず除外して欲しいワード群です。
無償労働系のワード
- 無料
- 無料相談
- タダ
- 無償
お金を払わずに、自身の悩みを解決してもらおうと
期待する人たちが検索しやすいワードです。
これは運営スタイルによって、除外するかどうかが別れるワードでしょう。
無料相談から信用を得て、顧客にする方針であれば除外をしてはいけません。
まずは無料で仕事を引き受けて実績を積みたいとおもっている人も同様です。
他方では「依頼が多くて、無料相談に割いている時間はない」という状況の人もいるでしょう。
また、高級路線の商品(サービス)を取り扱っているのであれば
品位を保つために避けるべきです。
「見積もり無料」を強みにするのであれば「無料」は除外せずに、
「無料相談」をフレーズ一致で除外してください。
電子掲示板・まとめブログ系の除外ワード
- 掲示板
- 5ch
- 5ちゃんねる
- ごちゃんねる
- 2ch
- 2ちゃんねる
- にちゃんねる
- おーぷん
- おーぷんちゃんねる
- おーぷん2ちゃんねる
- おーぷんにちゃんねる
- まとめ
- まとめブログ
- 速報
など。
実は一番困ったのがこれらのワード。
気付くまでに何回もクリックされていました。
あわてて、除外設定をして事なきをえたものの
失ったお金はすくなくはない。
ユーザー層から鑑みても、優良顧客とはなりにくいです。
私は便利屋で比較的、うまくいっていたサービスを独立させ、
別個のウェブサイトを運営していました。
悩み系のサービスであったので、コンテンツの主力は「体験談」です。
どのような人が、どのような悩みを持ち、どのように私のサービスを
利用して悩みを解決したのか。その一連の出来事を物語として
コンテンツとして公開していたんです。
このような物語コンテンツは暇つぶしに読む方だっています。
表示させる広告文章がまずかったのもあり、
初期に出した広告は結構な数をクリックされ、無駄に広告費を
失った苦い思い出があります。
「2ch」「おーぷん2ちゃんねる」という電子掲示板からスレ(スレッド)を
転載・編集して、ブログに公開する個人ブログが存在します。
俗にいう「まとめ系ブログ」です。
2ch・おーぷんちゃんねるを好む層は優良顧客になりにくいという噂があります。
ブロガー・アフィリエイターは忌避する層なんですね。
リスティング広告を出稿したらとりあえず「2ch」「5ch」「まとめ」は
即除外ワードに登録するべきです。
「速報」はやっかいです
「速報」はまとめブログでよく使われるサイトタイトル(題名)です。
「〇〇速報」というブログをご連になられた方もいるはず。
ゴシップ系のブログが大半なので、除外しないと、
受注につながらない層に広告リンクをクリックされるおそれがあります。
キュレーションサイト系
・ウィキ
・wiki
・Naverまとめ
・ネイバー
上記ワードで検索する人は、幅広い情報を求めていると推測できます。
特定のサービスを申し込もうと検討している人は、
もっと具体的なワードと共に検索します。
受注につながらない層なので、切り捨ててください。
法律に関するワード
- 弁護士
- 司法書士
- 行政書士
- 法律
- 違法
意外とひっかかるので、弁護士・法律は最初から
除外しておきたいワードです。
一見すると、違法性がありそうだとおもわれる
サービスをするのも便利屋の役割ですので、
「違法」も除外しておいてください。
弁護士に依頼を検討しているような問題は
便利屋の手には負えません。
非合法業者系
- 復讐
- 復讐代行
- 復讐代行業者
- 裏便利屋
- 仕返し
ときに便利屋は復讐代行業者と混同されたりします。
地下便利屋・裏便利屋とか呼ばれる、違法ギリギリまでなら
なんでも引き受ける業者が存在するためです。
そのような輩を求めて、上記ワードで検索してきた人は
まず、あなたのお客にはなりません。
悪徳便利屋か復讐代行業者に大金を巻き上げあられるだけでしょう。
違法業者も、それに頼ろうとする人物は相手にしてはいけません。
「仕返し」は便利屋に、合法的な復讐を依頼しようと
検討している人物が検索するワードです。
まともに便利屋を運営していこうとする人は、
相手にしてはいけない層です。
なお、部分一致除外で「復讐」を設定すれば、
「復讐代行」も「復讐代行業者」も除外可能です。
気付いたら除外する癖をつける
出稿するワード選定が的確にできていれば、
除外ワードに神経質にならずとも、運用できるはずです。
また、完全一致だけ、出稿するのであれば
除外するワードはないとおもわれます。
ただし、リスティング広告を運用していくと、そうは言っていられません。
Google広告 ※旧称は「Google Adwords」)では、どのようなワードで
クリックされたのかを確認できます。
もし、想定外の検索ワードでクリックをされていると気づいたら
すぐに除外設定をしてください。
放置しておくと、広告費が溶けます。
リスティング広告は宣伝文に注意が向きがちです。
初心者ならなおのこと。
ですが、どのようなワードを除外するかという地味な作業も重要です。
気付いたらその日の広告予算が消化されているなんて事態にも陥りかねません。
事実、私はそれで失敗しました。
だからこそ、当記事を作成しました。
あなたに私とおなじ失敗をして貰いたくはないためです。
現段階で「よくわからねーよ」とおもっていても、
リスティング広告をしていくと理解できるはずです。
そのときには当ページを再度お読みいただけますと嬉しいです。